1. 垣内宣子《セザンヌのアトリエ(エクス・アン・プロヴァンス)》

    ごあいさつ

  2. 垣内宣子《バルト海クルーズ》

    略歴

  3. 社会貢献活動

  4. 出版物

アドリア海とドブロブニク 2005年 油彩 130.3×162.0cm(F100) 川崎市中原区役所 蔵

ドブロブニクを見ることなくして天国を語ることなかれ(文=美術評論家・佃 堅輔)

本作は「アドリア海の真珠」と称される美しい旧市街と海を描く。その美しさに魅せられた画家は、赤い屋根の瓦、一枚一枚をも丁寧に描写し、深い印象を残す。イギリスの大劇作家バーナード・ショーは、「ドブロブニクを見ることなくして天国を語ることなかれ」という言葉を残した。そう、私たちは垣内宣子の作品群にいざなわれ、美への旅に出る。

ドブロブニクとは?

クロアチア南部の港町・ドブロブニク。紺碧のアドリア海を背景に、白壁と赤い屋根が連なる街並みが美しく「アドリア海の真珠」とたたえられている。城壁に囲まれた世界遺産「ドゥブロヴニク旧市街」は、一時は内戦で甚大な被害を受け危機遺産として登録されていたが、市民の手で再建された。旧総督邸は有名建築家のオノフリオ・デラ・カヴァによって建てられた。長い歴史の中で損壊と修復を繰り返してきたため、ゴシック、ルネサンス、バロックなど、さまざまな建築様式が混在。グルージュ港はドブロブニクの主要な海の玄関口で、ヨットやクルーズ船などが集まる。オノフリオの大噴水は旧市街に飲用水を供給する水飲み場として建設された。16個の蛇口には顔のレリーフが施されている。ロマネスク様式の回廊を持つフランシスコ会修道院。併設するクロアチア最古の薬局「マラ・ブラーチャ薬局」は、世界で3番目に古い薬局として有名。