1. 垣内宣子《セザンヌのアトリエ(エクス・アン・プロヴァンス)》

    ごあいさつ

  2. 垣内宣子《バルト海クルーズ》

    略歴

  3. 社会貢献活動

  4. 出版物

花の聖母教会とそのドゥオーモ、サン・ジョヴァンニ洗礼堂(フィレンツェ) 水彩 37.0×57.0cm

 

中世の自由都市の面影を俯瞰的視座で切り取る(文=美術評論家・佃 堅輔)

本作はスケッチ作品。画家の現場に基づく制作である。建造物の全ての特徴的な様式組成の複雑なディテールと、その量感的な堅牢性が、張りつめた線描によって捉えられ、画家の観察眼とデッサン力が示される。垣内宣子の作品群を眺めることによって、私たちも画家の作品と共に旅人であることを感じるだろう。

フィレンツェとは?

ルネサンス文化の発祥の地として知られ、往時の建築や絵画が残る花の都・フィレンツェ。街は「屋根のない美術館」と称されており、中心部は「フィレンツェ歴史地区」として世界遺産に登録されている。シンボルとなっている花の聖母教会は約140年の歳月をかけて造られた。共和国広場には、1865年にイタリア共和国の首都としてフィレンツェが選ばれた記念に建てられた凱旋門と、アイコン的存在のメリーゴーランドがある。