1. 垣内宣子《セザンヌのアトリエ(エクス・アン・プロヴァンス)》

    ごあいさつ

  2. 垣内宣子《バルト海クルーズ》

    略歴

  3. 社会貢献活動

  4. 出版物

ブダペスト(ハンガリー) 水彩

 

歴史を語る都市(文=美術評論家・佃 堅輔)

建国千年以上のハンガリーを支え続けている首都、ブダペスト。その街の真ん中を流れるドナウ川に架かるセーチェーニの鎖橋は、画家が本作で描くように、かつての都ブダと北部の都市オーブダを擁する西側のブダ地区(画面手前)と、商業や政治の中心である東側のペスト地区(画面奥)を結んでいる。2つのエリアは1849年にこの橋によってつながり、1873年一つの街として統合され、ブダペストとなった。この橋の正面に見えるのが、古代の建築を理想とする新古典主義様式で建てられたカトリック教会の聖イシュトヴァーン大聖堂だ。国会議事堂と並んでハンガリーではもっとも高い建造物で、その高さは96m。1905年に完成した。

ブダペストとは?

ハンガリーの首都ブダペストは、ブダ城や漁夫の砦など歴史的建造物が残る西側のブダ地区と、国会議事堂などがある東側のペスト地区が1873年に合併し誕生した。2つの地区の間には、夜に点灯された電球が鎖に見えることから「鎖橋」と呼ばれるセーチェーニ橋が架けられている。アンドラーシ通りは世界初の電気運転の地下鉄が通っており、ドナウ川周辺とともに世界遺産に登録されている。