オークルの産地 ルシヨン 水彩 38.0×52.0cm
さまざまな風景美を見せるフランス南部を描く(文=美術評論家・佃 堅輔)
ルシヨンは、そそり立つ黄土の岩肌の上にある村。黄土が豊富でかつては数多くの採掘場があった。黄土の奇岩は、ほとんどが人の手で削られたもの。ルシヨンの家は総じて赤からオレンジ色だが、これは漆喰に地元の顔料を混ぜて塗っている。上方に見えるのはサン=ミシェル教会。
ルシヨンとは?
「赤い村」と呼ばれているルシヨンは、赤、オレンジ、黄色の暖色系で統一された建物が立ち並ぶ村。「フランスの最も美しい村」に認定されており、景観を保つために建物の色は決められた17色の中から選択することが条例により定められている。