天空の村(チヴィタ・ディ・バニョレージョ) 水彩 37.0×57.0cm
旅人として感じ取る光景(文=美術評論家・佃 堅輔)
本作は、現代から取り残された中世の街並みを色濃く残す街、チヴィタ・ディ・バニョレージョを描いた。断崖絶壁の上に立つ姿が、カルカータ同様『天空の城ラピュタ』の天空都市を思わせる。「イタリアの最も美しい村」協会にも加盟しているが、度重なる地震や雨風の浸食により、自然消滅してしまうのではと危惧されており、自らを「死にゆく街」と称しているという。
チヴィタ・ディ・バニョレージョとは?
断崖絶壁にたたずむ城壁に囲まれた街・チヴィタ・ディ・バニョレージョ。時に雲や霧が立ち込め、街ごと天空に浮いているように見えることから「天空の村」と称され、「イタリアの最も美しい村」協会にも加盟している。