湖畔のリストランテ(オルタ湖) 2007年 油彩 162.0×130.3cm 神奈川県立二宮高等学校蔵
風景美への旅―視線により広がる世界(文=美術評論家・佃 堅輔)
本作は、イタリア北部の風景。アルプスの険しい山々に囲まれた、静かで落ち着いたオルタ湖は、「緑に包まれた小さな宝石」と呼ばれている。画面全体にベールのようににじむ青色は、この地の透明な大気である。湖水の青さと窓の青さが響き合う。
オルタ湖とは?
オルタ湖は、アルプスの山々に囲まれてたたずむ姿から「緑に包まれた小さな宝石」と呼ばれている。湖畔の町オルタ・サン・ジュリオの丘の上には、世界遺産に登録されている「サクロ・モンテ」の礼拝堂群があり、湖を一望する絶景スポットとして人気。町と島は礼拝・巡礼の地としても知られている。